古民家シェア生活(高円寺)
あいのり
2009年06月01日
人身事故で電車が止まった。
復旧の見通しが立たないとのアナウンス。
改札を抜け、四谷三丁目の交差点へ出る。
強い雨が降っていた。
屋根のあるバス停まで走り、新宿までタクシーを拾うことにする。
急に強く降り出した雨。
電車に乗っていた人が続々と地下から吐き出される。
みんなタクシーを求めている。
雨のせいで空車のタクシーはなかなか来ない。
限られた台数のタクシー。
効率よく行き届かせるには、
僕の足りない頭で考えると、
あいのりしかない。
僕は普段タクシーには乗らない。
ひとりで支払うには高い金額だと思っている。
でも、今なら進むべき方向が同じ人たちがたくさんいる。
勇気を出して声を掛けてみた。
新宿まであいのりしませんか?
2人で乗るつもりだった夫婦と僕と、もうひとりの男が乗った。
それぞれが別々にでも新宿に行こうとタクシーを待っていた。
誰もが満足した。
僕も目的地に辿り着けた。
僕は結果的に料金を払わなかった。
夫婦が我々だけでも乗るつもりだったから、
君は払う必要が無いと言ったから、その言葉に甘えた。
声を出さなきゃいけないらしい。
みんな知っているのに、恥ずかしがるから。
僕だって恥かしいけど、
声を出すことで新しい価値が生まれると思う。
“あいのり” への2件のフィードバック
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理性で考えれば言って誰も困らない、むしろプラスばかりの一言だとわかってはいるのだけれど、言えない、、、 それが言えるのはすばらしいと思います。そこが一つの人としての越えるべき壁なんだろうなあ。
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>ひーせ’さん
年齢を重ねると、こういう事は言い難くなってしまう。。。そんな気がするようなら、きっと言うことができないと思いますよ。
その日の僕はギリギリセーフでした。