古民家シェア生活(高円寺)
蛹(さなぎ)の最期
2009年03月14日
玄関に小さな楽しみが隠されてました。
古くさくガラスが外れそうな玄関の引き戸。
開閉の度にガラガラと音が鳴る。
人の気配を感じる音も、楽しみのひとつではありますが、、、
引き戸の上部にはアゲハ蝶の蛹が居るんです。
以前ブログで書いたアゲハ蝶の蛹。
書いたのは2008年10月10日だから、もう随分前になります。
僅か数日でこうも変わった蛹。
成長の過程を目で見ていたの。
毎日ではないけど、玄関を通る時は気にかけていました。
これがつい一週間前のさなぎ。
飴色になり、春が近い事を教えてくれていました。
この頃は、蛹が美しいアゲハ蝶になるときに、僕も羽ばたけるんじゃないかとか、そんな夢見がちな少年になってました。
こいつが蝶になったら僕もハウスを出ようかなとか色々と考えていたの。
生活に何の不満もあるわけでもないんだけどさ。
カラッポになった抜け殻を見て、喜びは絶頂になる予定だったの。
さて、話は変わりますがつい先日、ちょっとしたイベントがありまして、大きなソファを家の中に運ぶ事になりました。
間口が狭いので玄関の引き戸を外して運び込む事に。
でも結局は階段を通すことが出来ず、運べず仕舞い。
残念な結果になってしまいました。
でも、残念だったのはそれだけではありませんでした。
翌日に気がついたのですが
引き戸を外す時、どうやら蛹にぶつけてしまったようです。
誰がぶつけたとか、そんな事はわかりませんが、ソファを運び込む事に関わったのは僕です。
白い液体が蛹を伝っていました。
泣きそうになり、愕然としました。
さっき、以前撮った緑色の蛹の写真を見て、心が震えました。
静かに飛び立つ時を見計らって、準備をすすめていたのに、僕は何て申し訳ないことをしてしまったのだろう。
深い罪悪感を感じました。
穴が開いた蛹を、庭に埋めました。
自分が情けない。
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